美容体重は現代の男女の理想体重とされ、モデル、女優、アイドルの方のスタイルを基準としたルックス重視の体重を指します。もし健康診断などで「痩せ」と評価されるのに自分では太っていると感じてしまうなら、健康診断の評価基準と自分の理想の体重や体型の基準がミスマッチを起こしているかもしれません。
健康的に生活するための体重を標準体重として日本肥満学会が発表していますが、その基準はBMI22となっています(BMIとは?)。[5]
美容体重は「BMIで表すとBMI:19~20」、「身長-110」など色々と基準がありますが、スタイルデザインでは肥満判定の基準となるBMI指数とモデル、女優、アイドルの方のデータに加えスタイルデザインをご利用いただいているユーザーのデータから定期的に憧れの体重を計算して美容体重の基準が決定されています(おおよそBMI:19~20の範囲におさまります)。[1,2]
美容体重は世の中の流行りに左右されやすい基準ですので、やや軽めに感じる方もいらっしゃると思います。
BMI指数とは、ボディマスインデックスの略で肥満度を判定する国際的な指標のことです。判定の基準は国によってことなりますが、日本肥満学会が発表する基準は以下になります。[5]
BMI(数値の範囲) | (肥満度)判定 |
---|---|
< 18.5 | 低体重 |
18.5 ≤ BMI < 25.0 | 普通体重 |
25.0 ≤ BMI < 30.0 | 肥満(1度) |
30.0 ≤ BMI < 35.0 | 肥満(2度) |
35.0 ≤ BMI < 40.0 | 肥満(3度) |
40.0 ≤ BMI | 肥満(4度) |
BMIを使って美容体重を計算するためには、以下の計算方法を使います。
【美容体重の計算方法】
身長(m) × 身長(m) × BMI値(20~19) = 美容体重
(例)身長160cmの場合
1.6×1.6×19~20=48.6~51.2kg
上の計算フォームで簡単に美容体重を計算することが出来ます。ぜひお試し下さい。
ただし、BMI指数は成人のみに用いられる指標で、乳幼児や学童児にはカウプ指数[体重g÷(身長cm×身長cm)×10]または、ローレル指数[(体重kg÷身長cm×身長cm×身長cm)×10000000]が用いられます。
カウプ指数は、15~17の範囲を普通として、18以上を太り気味、14以下を痩せ気味としています。[4]
ローレル指数は、130を標準的な体型とし、100未満を痩せ、100~115を痩せ気味、115~145を正常、145~160 を肥満気味,160 以上を肥満として判定されます。[6]
BMI指数は身長と体重のバランスで肥満度を判定するためスポーツをするアスリートやボディメイクをしている方のような筋肉量が多い方達には使い勝手悪い指標になります。
例を挙げると、身長160cmの60kg人と80kgの人をBMIで判定すると、「60kg:BMI23.4」「80kg:BMI31.2」となり80kgの人の方が肥満度が高くなります。しかし、仮に60kg人の体脂肪率が30%で、80kgの人の体脂肪率が10%だったとした場合、果たして肥満度が高いのは80kgの人でしょうか?
このように筋肉量を考慮していないBMIは、筋肉量が多い人の場合には不向きな指標になってしまいます。男性なら体脂肪率が15~20%、女性なら20~25%を下回る方は注意して下さい。
日本人の平均身長と平均体重を年齢別に政府統計サイトが公開していました。12~64歳までの男女別平均です。[7]
BMI指数も22前後といった感じです。160cmの方ならBMI22で約56.3kg、BMI20で51.2kgなので美容体重はやや平均より軽い体重であることが分かります。
10代のBMIは低く出ていますが、前述したようにBMIは成人のみに用いられる計算式だからと考えて良いでしょう。成長期でもある10代は栄養制限をしたダイエットより運動量を増やすダイエットを行うようにしましょう。
美容体重は一般的な健康体重とは異なり、見た目(ルックス)を重視した体重を指します。健康を維持しつつスタイルをよく見せる体重と言えます。
近年の細身志向により美容体重の基準は大幅に落ちており理想とする体重ではあるけれど実現が難しい、そんな体重です。 街で見かける細身で可愛い子!は美容体重を実現しているはずです。
美容体重は軽過ぎると言えます。健康に生活することを考えるなら体重はある程度ある方が免疫学的に良いとされます。BMIで表すと22前後です。
美容体重とはルックス重視の体重です。細身でスラッとした姿を手に入れるためには美容体重くらいに身体を絞る必要があるのです。
特に現代は過去に例を見ないほど男女問わず細身志向です。そんな時代に重めの体重を目標とする人は少ないでしょう。
もっと可愛く!かっこ良くいたい!当たり前ですね。そんな現代のニーズに合わせた体重ですが、人によっては軽過ぎると思うかもしれません。体重よりも筋肉をつけて体型にメリハリをつけるなど、自分の理想に合わせた体重&体型コントロールを行って下さい。
美容体重を目指すために兎に角痩せようと奮起ますが、果たして痩せるだけでいいのでしょうか? がむしゃらに痩せるのは危険!体重とは水分・骨・脂肪・筋肉など様々な重さの集合体です。この中で1番落としたいのは脂肪ですよね?
たとえ痩せたとしても体脂肪が多い状態だと締まりのない残念な身体になってしまいます。特に美しさを意識するなら脂肪を中心に落としたい! でも、食事制限だけのダイエットだと逆効果になる場合もあります。
知人、友人、彼氏、彼女が凄く痩せたのにちっとも魅力的に見えないし、羨ましく思えない。思い当たることはありませんか?
美容体重にとって大事なことは筋肉を落とさないことです。食事制限はダイエットに必要なことですが、筋肉を維持するだけの栄養、エネルギーは必要です。さらに運動をしないダイエットだと、筋肉刺激が少なく、筋肉の合成より分解のほうが優勢になってしまい筋肉が減ってしまいます。 [3]
さらに過剰なカロリー制限を行うと必要なたんぱく質や筋肉を作るホルモンなどの材料も不足して筋肉分解が優勢になる可能性が高まるのです!適切なカロリー制限と運動で美容体重を実現させて美しいボディラインを目指しましょう!
参考文献・資料
1:厚生労働省e-ヘルスネット,肥満と健康, https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-02-001.html
2:竹内 聡, 早野 順一郎, 堀 礼子, 向井 誠時, 藤浪 隆夫, 中学生の体重イメージ : マスメディアの影響, 心身医学, 公開日 2017/08/01, Online ISSN 2189-5996, Print ISSN 0385-0307, https://doi.org/10.15064/jjpm.33.8_691, https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpm/33/8/33_KJ00003524154/_article/-char/ja
3:Phillips SM. A brief review of critical processes in exercise-induced muscular
hypertrophy. Sports Med. 2014 May;44 Suppl 1:S71-7. doi:
10.1007/s40279-014-0152-3. Review. PubMed PMID: 24791918; PubMed Central PMCID:
PMC4008813.
4:厚生労働省, 21世紀出生児縦断調査(特別報告)結果の概況, http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/syusseiji/tokubetsu/yougo.html
5:日本肥満学会, 肥満症診療ガイドライン2016, 表A, http://www.jasso.or.jp/contents/magazine/journal.html
6:松岡亮二, 学力調査を活用した専門的な課題分析に関する調査研究,P108 福岡教育大学, 2017/3/31,http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2017/11/28/1398296_4.pdf
7:政府統計ポータルサイト, 体力・運動能力調査-年齢別体格測定の結果, 2017/10/08, https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00402102&tstat=000001088875&cycle=0&tclass1=000001107355&second2=1